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社長ブログ

2016.10.09

多様性と働き方の変革

今週から10月がスタートし、月曜日には企業では内定式が行われました。

大企業では何千人、何百人の内定式が行われたという記事を見ると羨ましいですが、うちの会社では一人の新卒者が決定しており、細やかながら朝礼に参加してもらって内定書を渡しました。

と言っても、実は新卒採用で採った訳ではなく、来年、結婚して関東へ行く為に退社する事になるデザイナーの後任で紹介を受け、採用する事にした女性がたまたま新卒生だったという事であり、うちの会社はまだ新卒採用も継続中ですので、良い人が居ればドンドンご紹介下さい!

この一件、うちの会社の現状の良い面と課題とを表しています。

まず良い面で、採用についてはここ数年、殆ど新卒採用活動を行なわずに採用しています。

毎年、一人、二人しか採れないという事もあるからですが、会社説明会を開き、広告媒体などにもお金を使ってという様な事を一切せず、入りたければ自分で調べて来て下さい、という高飛車な姿勢を取っていたり、ここ数年、京産大、工繊大、造形大のそれぞれの分野で著名な先生方からご紹介頂いており、本当に苦労せず、価値観に合った人が入ってくれています。

色々とビジネスに関係ない様な事ばかりに関わっているので、何の為にやるのか?などと聞かれますが、一番分りやすい対価?としては、我々の様な中小企業が、毎年、学校の成績だけではない”優秀な”学生を採用しようと思うと、どの位の費用が要るのか?と考えると、これだけでも計り知れない価値が生まれています。

それこそ目に見えない資産が、この費用を補ってくれているのです。

しかも有り難い事に、数年前から留学生を採りたいと思っていたのですが、今回入社してくれる学生は台湾からの留学生で、これも労せず、実現するのです。

課題の方は、退職する事になるデザイナーは、”仕事も面白く、会社も辞めたくない”と、プロポーズの返事を待ってもらった程悩んだとの事ですが、折角、そこまで思って働いてくれている女性が、結婚相手が遠方である為だけで辞めなければいけないという勿体ない話で、働く環境の総合商社を標榜している我々としては、中小企業に共通する壁として崩していかなくてはなりません。

今週、働き方変革EXPOでは、元日本IBMで初の女性役員であった方の講演を聴きましたが、IBMが最大の赤字を出し、倒産の危機と言われた1993年にCEOとなったガースナー氏が、その危機を救う為に取った戦略がダイバーシティ―であり、ダイバーシティ―を進めようとすると働き方の変革が必要だと、多様性の第一歩として女性活用を推進したとの事でした。

女性が活躍する社会にしていく為には、どうしても、在宅勤務、遠隔勤務をできる体制を作っていかなくてはなりません。

それには単に仕組を作れば良いのではなく、周囲の人の考え方から変えていかなくてはなりません。

その為には、皆が同じ仕事をするという様な時間制の仕事ではなく、それぞれの人がそれぞれの役割を持ち、それぞれの価値を出していくという働き方に移行しなければなりませんが、まず会社のカルチャーを変えていかなくてはなりません。

多様性というのは、それを最も表していけるカルチャーなのですが、うちの会社も今年の高卒の新入社員、そして来年は留学生の新卒者と、少しづつ進めて参ります。

そして、直ぐできる仕組みから導入し、順次発表もしていきますので、働き方変革を目指しておられる企業の方は、ちょこちょこと、チェックしておいて下さい!

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