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社長ブログ

2020.08.30

コロナ禍の決算

今週には、安倍首相が辞任するという大きなニュースが入って来ました。

功罪は勿論ありますが、功はなんと言っても、それまでは首相がコロコロ変わって国際的にも信頼度が無かった所を最長の在任期間となって、米国、ロシア、中国、韓国など、各国がそれぞれ衝撃を受けていた反応を見ても、世界の中での存在感は上げられた事でしょう。

罪の方は、裏返しの面もありますが安倍一強と言われて、モリカケ問題など対応があくまで強腰、力づくで突破しようとする姿勢が、いかにも国民の声、特に弱い立場の人の声など聞かないという事を表していた所だと思いますし、その姿勢こそが、高度成長、工業化社会での勝ち組モデルの価値観から転換できていない、今の風潮を読めていない表れで、そのギャップがこのままでは落ちていきかねない日本にとっては一番問題ではないか?と思っていました。

そういう面では強い候補がいないと言われる後任の首相には、強者、勝ち組の論理ではなく、人口減少、高齢化先進国、環境問題など、課題解決型の思考、対応ができる方に新しい価値転換を望みたいと思いますし、ずっと叫んでいますが、今こそ日本がそれを示していく事が、その存在価値を作っていく事になると思います。

そんな中、うちの会社は今月が決算で、本当に低次元の話ながら何とかギリギリ黒字で終える事になりました。

コロナが本格的に問題となり出した3月、4月というのは、オフィスを主に対象とする我々にとっては一番の需要期で、その間が動けないという状況で、しかもその時点ではかなりマイナスでしたので、ハッキリ言えば今年は赤字になってもしょうがない、それでも当然という様な気配もありました。

このままでは、折角、良い芽が出てきたのに崩れかねないという想いもあって、最初の段階から、”ここでどの業界でもこれまでやってきた事の差が出て、この期間を力に変えられる所と、ただ単に退場を迫られる所との差がハッキリするので、我々は、これまでやってきた事を生かしてこの機に転換していこう”と話をして来ました。

皆の方でもその様に動いてくれて、NHKのルソンの壺で取り上げて頂いた様に、市役所で見た光景、現場の声から、直ぐにアクリルパネルの生産を行い、その後、見事な連携で早期に納める事になったのです。

番組だけでは分かりにくいですが、ポイントは、アクリルパネルをコロナ対策で作って納めたという話ではなく、商社である我々が、現場の声を拾って商品を作る、しかも短期間にという事には、かなりの要素が絡まないとできないという事です。

物づくりをやっている会社ではないので、どんな素材で、どんなサイズで、どの位の価格でやればいいのか?も分かっていないですし、それを作ってくれるサプライヤーとの関係がないと、短期間での実現などできていなかったでしょう。

金額にすれば大したものではないですが、この間の対応から紹介をして頂いたり、うちのスタッフ自体が、これまでの物で数字を上げられない中で、自分達のできる事で商品提供した事により、落ち込んだ数字に対して諦めなかったのが大きい事でした。

前期は少しだけ余裕もあったので、スタッフ全員で京都を代表する料亭木乃婦さんで、高橋さんの解説も入れて頂いてという贅沢な設えで最終日を迎えました。

今年はコロナもありますが、成績的に何もできなかった中、スタッフの発案で、毎朝スタッフが世話をしてくれて採れた夏野菜で作ったカレーとスイカを皆で頂きました。

これも食べたのは一瞬でしたが、この野菜、スイカができるまでには、一人のベテランスタッフを中心に何人かが毎朝屋上菜園をメンテナンスし続けてくれたから簡単にできたわけで、全てはこういう事なのだとと感じていました。

いみじくも私だけは、前日の夜に会合で、木乃婦さんで食事をさせて頂いたのですが、来期は又、コロナの終息も絡めて皆で有終の美を祝いたいと思います。

その為にも、いざという時に動けるチームづくりを目指して、来期も毎日地道に、土壌作りを行なっていきたいと思います。

日本の新たな首相にも、日本の為にはどういう実を作っていくのか?
その為にはどんな土にしていかないといけないのか?
そこをしっかり考えていける人になって欲しいと思います。

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