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社長ブログ

2020.05.16

吉村知事を生み出すことから

今週には39県の緊急事態宣言が解除されました。
39都道府県と書きかけて、考えてみると39は全て県でしたが、それは偶然ではないでしょうね。

江戸幕府の直轄領を明治政府が引き継いだ際には、東京も府で、大阪、京都以外にも、箱館、神奈川、越後、甲斐、奈良、度会、長崎を府とし、廃藩置県の際に、東京、大阪、京都の3府と302県でスタートしたそうですが、それは単純に政府として重要な地区を府とした訳で、今回も京都も解除されるという話もありましたが、3つの府(東京が都になったのは1943年)と、感染が広がっていた北海道は無理として、全て県となったのでしょう。

ついでに、改めて都道府県の成り立ちを見てみると、1886年に函館県、札幌県、根室県の3県を北海道庁と統合し、その時点で3府41県1庁となったとの事ですが、それだと合計しても45にしかならず不思議に思いますが、奈良と香川がそれぞれ大阪と愛媛から独立して今の47となり、1943年に東京が都、1947年に北海道庁が北海道となって、1都1道2府43県となっています。

奈良が大阪だった?というのは違和感がありますが、以前から都道府県レベルで考えると分かりづらいのが、藩のエリアで考えてみると腑に落ちるという事がよくありましたが、今回も、都道府県を跨いでの移動を避けて!と言わると違和感を感じるというか、何か本質的でなく形式的に感じてしまいます。

勿論、現在の行政区がそういう割り方なので、仕方がないのは分かった上ですが、緊急で大変な時期だけに、もっと実体に合わせたオペレーションができないものか?と思います。

各地で色々と似た事はあると思いますが、京都府においても北部、天橋立がある丹後エリアと京都市内を一緒に考えるより、少なくとも丹後として考えたり、江戸時代の藩で言えば更に宮津、田辺(舞鶴)、峰山と分かれますが、そのコミュニティーで考えていった方が、実体的だと思います。

今回のコロナで一番評価を上げた大阪の吉村知事が評価された理由は、国の動きを待つのではなく独自で大阪モデルを進めていったリーダーシップと、それが唯我独尊ではなく、府民目線に立ってリスクを背負ってのものであったからだと思いますが、そんな風に国や地域、企業や団体も、それぞれのコミュニティー単位に落として、責任を持って自立していかなくてはならないと思います。

もう一つついでに、吉村知事が所属する大阪維新の会は、大阪都構想を掲げている政党ですが、都になれば何が違うのかと言えば、区が他の道府県の市と同じ様に独立した形になるというか、区長も区民が直接選ぶ形になるという事で、要は、権限をドンドン地方や、地域に落としていこうとするもので、私は維新の支持者ではありませんが、こういう流れにはしていくべきだと思っています。

これからの在り方で大袈裟ではなく世界は、どちらの方向に向かっていくかの分岐点を迎えていると思います。

このコロナの経験を元に、それを生かして世界的には問題はあるが夢を描ける方向に行くのか?この傷みも関係なく舞い戻って、更に恐ろしい方向に進んで行くのか?

吉村知事もある意味、強烈なリーダーシップを発揮されたのですが、米国大統領のリーダーシップとも、日本の首相のリーダーシップとも違います。

これだけ世界や価値観が広がっていく中で、それを力でねじふせようとすると、それ以上に強権を振るっていかなくてはならず、右や左の思想に関わらず極端なファシズム的なものになっていく危険があります。

それを防いでいくには権限をドンドン降ろしていって、そのエリアやコミュニティーの中でその風土に合わせた展開をしていかなくてはならないと思いますし、それができるから、どうなっていくか分からない世の中に、適応していける様にもなるのだと思います。

組織や我々企業でも同じで、これだけ訳の分からない状況に対応していく為には、管理型でトップダウンで、規律を重んじてという組織では色々な意味でこれからは厳しいと思います。

吉村知事のリーダーシップが前出のTOPのものとは違うというのは、今は自分が先頭に立ってという事でやってられますが、自分がTOPとなる大阪府では、今後は順次市区町村レベルに落としていこうとされると思います。

それは何を目的とするかの違いで、一見同じ様に見えるリーダーシップでも、自分の権威や名誉、或いは自己の利益から出ているものと似て非なるものです。

企業でも、このリーダーシップの利かせ方で今後極端に差が出て来る様に思います。

まずはうちの会社も、吉村知事を生み出す事からですね。(笑)

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