BLOG

社長ブログ

2016.11.06

微力だけれど無力ではない

韓国では現職大統領の疑惑で大変な状況となってます。

来週には米国の大統領選挙が行われますが、直前になっても、FBI捜査をされる候補と、下世話なワイドショーばりのネタを提供する候補の一騎打ちという状況で、世界の警察と公言していた国のTOPを決める選挙と思うと、背筋がゾッとします。

これら全て、権力、金、蹴落とす競争というものが共通していて、資本主義の最終形が世界を蝕んでいる様にも感じます。


国富論で有名なアダムスミスは、市場経済を提唱しながら、それより以前に、道徳感情論という著書を1759年に出していたそうです。

そこでは、利己心の追求を肯定しつつも、道徳的歯止めをかけていく為の方法を説いていて、それによって初めてこの競争社会をうまくいきぬいていけると説いていたそうです。
そんな事を見てみると、時代とか主義というものではなく、人間とは?を考えていかないといけない所に来ている様に感じます。
人間とは元々、利己心の強いものであるので、同時に道徳観や倫理というもの、更には生き物として、自然の摂理に則ったものから併せて考えていかないといけないのではないでしょうか。
正に、論語と算盤の両輪で展開しないといけないものを、人間として、生き物としての本来を見失い、利己心ばかりで蹴落として来た人達がTOPに立つ世の中になってしまっている状況を変えていかなくてはなりません。
先程まで、テラルネッサンスの15周年イベントに参加していました。
何故世界は平和にならないのか?
大学生であった鬼丸さんが、”自分達は微力だが無力ではない”と一人から始めた活動が、沢山の人を巻き込み、15年で世界6ヶ国にも及ぶ活動となっているのですが、金や権力にまみれてのし上がってきた世界のリーダー達とは反対に、世界的にもこんな若者達が沢山現れてきています。
小川理事長の奥さんでもあるトシャさんは、7歳の時に生まれたブルンジの紛争で家族全員を殺され、路上生活を経験しながらも英語を覚えて仕事に就き、自分と同じ様なストリートチルドレンを何人も自分の子供として育てられたのですが、アフリカに居た頃、豊かで皆が幸せに暮らしていると思っていた日本が、若者までが自殺をするという蝕まれた現実を知った時大きなショックを受けたそうです。

皮肉な事に、日本を蝕んだ原因も、アフリカなどで殺戮が繰り返されるのも、日本を含めた先進国が金や権力だけを追いかけて来た結果であり、問題の根元は同じなのです。

トシャさんは、肌の色、国籍など、何人(なにじん)など関係なく、人間自体が大事、”See humanbeing”と語りかけていました。

肩書き、資産、人種などに捉われず、人の存在自体を見ていけるリーダーを輩出していく事に向けて、”微力だけれど無力ではない”世界全体でそんな意識を持っていきたいものです。



Category

Tag