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京都の中小企業とITと私

2018.10.11

顧客情報を記憶に頼るってどういう事!?中江が衝撃を受けた顧客管理とは。

こんにちは!中江です。最近急に寒くなってきましたが、皆さん体調など崩されていませんか?私は少し風邪気味です(笑)皆さまも体調にはお気を付けください。

 

私は現在週1回程の頻度でウエダ本社さんにお伺いしているのですが、その時にお聞きした業務についてのお話が非常に印象的だったので紹介したいと思います。

 

このブログをご覧になっている方はウエダ本社さんについてご存知の方も多いと思いますが、改めて紹介させてください。ウエダ本社は1938年に京都市下京区で創業されました。「事務機のウエダ」として京都滋賀エリアを中心に長年事務機販売。また、2000年以降は”働く環境の総合商社”としてお客様の働き方と働く環境をプロデュースする事業を展開されています。


 

ここで、私がなぜウエダ本社さんと仕事をすることになったのかをお話したいと思います。私がここにいる前に実はウエダ本社さんには課題がありました。その時の状況を営業マネージャーの原田さんと新卒3年目の中川さんに振り返っていただきました。

 

中江:ウエダ本社さんでは長年「顧客管理」に課題があったと先日お話されていましたよね。そのお話についてもう少し詳しく教えていただけませんか?

 

原田さん:元々「顧客管理」というのは仕組みとしてはほとんど出来ていなかったですね。受発注システムは導入していたので、顧客名やどんなお見積りを出したのかについてはそのシステムを見れば分かる様にはなっていたんです。あとは一応ホワイトボードでも管理していましたね。

 

中江:ホ、ホワイトボードですか!?私が働いているサイボウズ(IT企業)では顧客情報を紙に書くという事もほとんど無いので、かなり驚きです。


↑実際に利用されていたホワイトボードによる顧客管理の様子。

 

原田さん:中江さんにとってはそうかもしれませんね(笑)でもこういう企業もまだまだあるんじゃないかなと思いますよ。ただこのホワイトボードは正直あまり活用はされていなかったですね。チームで顧客情報を共有するという意識はあまりありませんでした。

 

中江:そうなんですね。そこも驚きですが、個人ではどのように管理されていたんですか?

 

原田さん:人によってかなりバラバラでした。ノートに記録している人もいればパソコンに残している人も。あとは自分の頭の中だけに記憶しているという人もいたかな。個人で管理する分には良かったのですが、担当者が変わった時などには、過去の担当者がお客様にどのような製品をご提案していて、どのような経緯でその製品が入ったのかという詳細までは引き継げていない事も多かったんです。そのあたりは中川くんが詳しいんじゃない?


↑営業マネージャーの原田さん(左)と新卒3年目の中川さん(右)。

 

中川さん:そうですね…。私が入社したのは2015年の春でした。営業に配属になり先輩のお客様を数十社引き継ぐことになったのですが、先ほど原田が話していた通り、当時は「顧客管理」については全然管理していませんでした。そのため、お客様先にお伺いして初めて「ウエダからこんな製品が入っていたんだ」と気づく事もありました。また、なぜその製品が導入されたのかの経緯についても分からないという事が何度もあり困りました。

 

中江:おお…!それは困りますね。お客様から怒られることは無かったんですか?

 

中川さん:それはあまり無かったですね。キャラクターで乗り越えたのと、社内のファイルサーバーにある引継ぎ資料などをめちゃくちゃ探して事前準備も出来る限りするようにしてました。ただしその引継ぎ資料を探すのに、とんでもない時間がかかるのと、必死でファイルを探したのに、いざ開いてみると空っぽだった時なんかは絶望でした…。

 

↑引継ぎ資料を探し途方に暮れている中川さん(イメージです)

 

中江:それは中々大変な新人時代でしたね。他にも困ったことはありましたか?

 

中川さん:たくさんあります(笑)引継ぎ関連だと、先輩が過去に作成された資料などについてももっと教えてもらいたかったですね。新人は経験もスキルも無いので先輩の資料を参考にしたいのですが、あまりそういったものも共有されていなかったです。

 

原田さん:確かにそうかもしれないね。ファイルサーバーにあげれば良かったのかもしれないけど、僕はあまりファイルサーバーが好きになれなった。データの分類などもやり辛かったのでほとんど自分の資料はあげていなかったなぁ。

 

中川さん:他にも私は滋賀エリアも担当しているのですが、お客様先で「あ~社内にあったあのデータを見たいな」と思っても外からデータを閲覧する事は基本難しく、また訪問が終わった際も必ず社内に帰って報告したり見積書を作ったりと”社内でしか出来ない業務”がたくさんありました。

 

原田さん:滋賀の案件が多い時は大変そうだったね。中川くんが困っていた通り、ちょうど3年程前から外から社内情報を見たいという要望が高まっていました。僕もその頃に営業のマネージャーになり、他のメンバーが普段どんな活動を行っているのかをもう少し見ていく必要性を感じていました。その頃から「いつでもどこでも働ける」というテーマで何かシステムを入れようとなったんですよね。その一環で顧客情報や個別の案件情報についても管理していきたいと話していました。

 

↑インタビューの様子。当時の様子を丁寧に教えていただきました。

 

中江:そうだったんですね。引継ぎや情報の共有、外から社内の環境にアクセスできないなど様々な問題があったんですね。

 

原田さん:はい。お恥ずかしい話ですが、つい最近までは社内のIT化はほとんど出来ていなかったように思います。個人の記憶と経験に頼る面がほとんどでしたね。

お話はこの後も続いたのですが、ここまでのお話の中で私がとても驚いたことを3点にまとめてみました。

①顧客や個別の案件情報は個人でアナログ管理している

②担当者が変わった際の引継ぎやノウハウの共有が上手くできない

③社内の情報に社外からアクセスできない

サイボウズというIT企業でしか働いたことの無い私にとって、こういった企業がまだまだたくさんあるという事は非常に衝撃的でした。

 

次回ブログでは、こういった課題を感じていたウエダ本社さんが、どのように業務課題を解決しようとされたのか、また新しい取組みを始める事による弊害や困難について教えもらいたいと思います!

 

それでは今回も私が感じたウエダ本社さんの素敵なところを紹介します。

 

【ウエダ本社の素敵なところ②】ありがとうカード

ウエダ本社さんは、「ありがとう」を伝えたい人に手書きのメッセージを伝える習慣があるそうです。そのメッセージは社外の方も使われるエレベーターに掲載し、誰でも閲覧できるようになっています。初めてお伺いした時にエレベーターでこのありがとうカードを拝見し、とてもほっこりした気持ちになったことを覚えています。一緒に働く仲間に「ありがとう」を伝える事って少し照れくさいですが、「ありがとう」をもらった人はとても嬉しい気持ちになりますよね。私もこれから意識して感謝の気持ちを伝えていきたいなと思います^^

↑ウエダ本社さんのエレベーター内に掲載されているありがとうカード

 

それではまた次回もお楽しみに♪

 

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