BLOG

社長ブログ

2017.12.17

だからこその価値

今週は、先月分の土曜日出勤を振り替えて、サイレントボイスという団体に無言語コミュニケーションhttps://denshin.silentvoice.co.jp/ の研修を、まずはトライアルで社員向けに行なってもらいました。

サイレントボイスさんは、代表の尾中氏自身は健聴者でありながら、ご両親が聴覚障害者である当事者意識から、聴覚障害を持った方がイキイキと働ける社会を目指しておられる団体です。

これは面白そう!と直感的に思ってお願いしたのですが、それは尾中氏が、聴覚障害者の”就労支援”を行うのではなく、あくまで自立を目指すもので、聴覚障害があるからこそ、逆に持っておられる表現力や洞察力など、感じる力を生かしてのビジネス展開を行おうとされている事に共感したからでした。

我々は確かに、言葉があるからこそ、”何度言ったら分かるんだ”とか、”そんな事言ってないじゃないか”と思ったり、受ける側も、”言ってくれればいいのに”とか、逆に”キツイ言い方された”と傷ついたり、行き違いや誤解ばかりをして、かえってコミュニケーションを悪くしています。

そこで、言葉を使えなかったからこそ研ぎ澄まされてきた感性や、コミュニケーション力は、どんな組織でもコミュニケーションに問題を抱えている今、大変有効な力になるのではないか?と思ったのでした。

又これはサービス業などでは、お客様の様子から察するという、お店のサービス力にも直結する話でもあり、ミライロの垣内さんも仰る、”バリアをバリューに”というコンセプトに通ずるもので、聴覚障害者にしかできない、ファシリテーターやコミュケーターを生んでいけないかとも話しています。

実際に受けてみると、如何に言葉に頼っているか?に気づかされましたし、伝える為には、伝わる様な表現をしないといけない事が体感できました。

“評価するのは他人” これもよく言われる話ですが、言っているのに伝わらないとか、一所懸命やっているのに評価してくれない、というのは、受け手や評価する人からは、”その様に見えていない”だけなのかもしれない、まずは自分がそう考えてみるだけでも、他人からの見え方を変えていけるのではないでしょうか?

まずは私自身、明日の朝礼から変えてみたいと思います。

今回、聴覚障害と言われる方の長所を生かした展開でしたが、色々な”障害”と言われる方のそれぞれの長所を生かした展開をもっともっと生み出していけないか?と思います。

そもそも私も含めて、分けると健常者という事になるのですが、果たして、健常者と胸を張って言えるでしょうか?

障害者って何でしょうか?

それは何かに対して障害を持っているだけで、全体が障害な筈がなく、逆に言えば全てに障害の無い人など居るのでしょうか?

サイボウズさんが掲げられる、100人居いたら100通りの人事制度というのが理想だと思います。

女性は皆同じでしょうか?

障害者雇用って、何パーセントやれば良いってものでしょうか?

制度は必要ですが、それだけでは本質的な働き方改革には絶対に繋がらないと言っているのも、この根源的な考え方から来ています。

助けるという感覚よりも、それぞれの違いを理解する事、人間って素晴らしいという事を皆が理解して、その可能性を見出していく事、そしてそのサポートをしていく事、そんな世の中に向けていくと、組織のコミュニケーションの問題の多くは解消していくと思いますし、その様にしていく事が本質的な働き方改革にも繋がっていくと思います。

まずは組織風土にクサビを打っていく為にもサイレントボイスさんの研修、体験されませんか?

Category

Tag