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社長ブログ

2016.05.14

信頼資本のタックスヘイブン

今週は久しぶりに東京出張もあり、ISLの野田社長、クラウドワークスの吉田社長、JINSの田中社長など、素晴らしい方々の所に、それぞれ別の用件で訪問させて頂きましたが、それぞれの皆さんの能力、構想力、そして、それを具体的な形にしていく実行力を感じ、大変刺激を受けて帰っての翌朝は、クオリア朝食会でした。

堀場最高顧問にご指導頂いてきたクオリアですが、お亡くなりになられた後、大変有り難い事に、息子さんである堀場製作所会長兼社長の堀場厚氏に引き継いで頂く事となり、初めての朝食会でした。

以前ブログにも書いた事がありますが、私は日本の企業において、親子間でこれだけ見事に、そのフィロソフィーを引き継ぎながら、別々の卓越したキャラクターを生かして発展されたという点で、最も見事な成功例だと思っています。

堀場雅夫氏、ワコールの塚本幸一氏、オムロンの立石一真氏、京セラの稲盛和夫氏など、京都には強烈な創業者がおられ、それこそ、堀場雅夫氏には、”自分達は会社の経営もさることながら、天下国家を考え、その為に協力して行動してきた。経営者たる者、そうあらなくてはならない”と、ご指導頂いて来ましたが、その一世代下の経営者の方で、私塾の様に下の経営者を指導されるケースはあまりなく、堀場厚氏も初めてだと仰っていました。

今や社員約7000人の内、4200人が外国人というグローバル企業にされたのは厚氏ですが、管理できる日本人に対して、狩猟型である欧米人を管理という意味ではなくマネージするには、”この人について行く”と本能的に思われないといけないと仰っていました。

そして、そんな風土を作るにも、その中で活躍できる日本人も育てるにも、一朝一夕にできるわけではなく、そう考えると、やはり会社の資産は人財しかなく、企業の強さはお金で買えないものをどれだけ持っているか?だというお話でした。

グローバルで大企業なのに、良い意味で中小企業的な風土、おもしろおかしくの社是の通り、自由闊達な雰囲気と団結力、様々なものが何とも言えないバランスがある様に感じるのは、厚氏曰く、マニュアル化されない事にどれだけ投資できているか?という事で、継続して行って来られたからだと思います。

稀代の親子名経営者にこんな形で勉強させて頂ける事、様々な方の繋がりから東京でも、素晴らしい方にお会いできる事、私にとってはこれらも、本当にお金で買えない資産だと思います。

こんな帳簿に載らない簿外の資産を集める、そんなタックスヘイブンを作っていきたいものです。

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