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社長ブログ

2008.05.25

ウエダ再興記(37)~ ウエダの存在価値を作る

ウエダ再興記

ウエダ再興に向けて当初から行って来た事は、全て自分の経験に基づく事からです。

全く自由競争の繊維業界に身を置き、自社にアンチ的な先の開拓役を経験した事で、売れる仕組みについて勉強する事ができ、自分で創業して経費感覚を身につけ、色々な商社に出入りして、色々な業種を知り、IT企業の役員で、ネットバブルを経験し、IT系の世界、考え方を見て来たこれら全ての経験が、ウエダの存在価値を考える事に繋がっています。

ウエダに来た頃は卸不要論が叫ばれていましたが、卸が不要というよりも、どの業種の中間業者も総じて、商品を川上から川下に流しているだけで、何の付加価値も生んでないのですから、そんな仕事や会社が存在する意味がないと思っていました。
人間関係や既得権だけで商売するのではなく、実力本意でオリジナルのビジネスを構築しながら、地域に密着し、細かなフォローができれば、どんな時代になっても付加価値を持ち続けると思いますし、それがウエダを再興していく上でずっと考えて来た事です。

唯一他に誇れる、XEROX販売についても、そんな事で喜んでられない理由はそこにあったのと、それに加えて、コピー機ビジネスでは、設置後何年間かの保守、メンテで儲かるという仕組みであるのに、ウエダはその部門が外に出てしまっていて、コピー機業界の常識ではおよそ考えられない、”馬鹿じゃないの?”という構図だったのです。
しかし私には、この仕組みの方が一般ビジネスからすると特殊である様に感じるのと、私の場合、現状の戦力から発想、構築していくので、無いものを恨んだり、羨ましがったりする習性はなく、それがなくてもやっていける様にしなくてはいけない、それがウエダとしての特長になる、そう考えていました。

”XEROXでXEROXに勝つ”これはそんな発想を端的に示した言葉ですが、社内だけでなく富士ゼロックス京都の社長にも、こんな非常識極まりない事を、はっきり言っていました。

コピー機ビジネスは、通常、元々納入した販売店がそのまま継続して販売していくという、暗黙の了解があります。
極端な例では、XEROXをある先に、ある販売店が話を進めていると、まだ売ったわけでもないのに、他の販売店はその先にはXEROXを進められないのです。
そんな業界で私は、XEROX社が直接売っている先に対してまでも、堂々と、ウエダからXEROXも買った方が得ですよと話していきました。

ウエダという独立系の会社がXEROX商品もXEROXから買うより、総合力でウエダから買った方がメリットがあるという様にしないと付加価値(存在価値)はないと思いますし、そういう存在でないと、究極的にはXEROX社から見ても、ウエダはメリットのない会社になってしまうと思います。

”ウエダの存在価値を作る”これがウエダを再興するに当たり、私がずっと取り組んで来た事です。

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