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社長ブログ

2007.07.26

庭園のおもてなし

今日は平安神宮の迎賓殿で”京都迎賓館に生きるおもてなしの心と伝統文化”のセミナーに参加して来ました。
四回シリーズのうち第一回目の今日は、庭園のおもてなしという事で、植芳造園の井上社長というよりも、迎賓館プロジェクトで佐野藤衛門棟梁の下、副棟梁を務められた方、同じく迎賓館の灯篭を担当された西村石灯呂店の西村会長をゲストに京都造形大の尼崎先生のコーディネイトで話が進められた。

庭は、造った様に見えては駄目なので、”造らないで造る”とか、建物が勝っても庭が勝っても駄目で、お互いが助け合うバランスにしないといけないとか、深い話が
盛りだくさんでした。

そんな話の中でも印象に残ったのは、大変厳しい現場であったけれど、終わった後、若手の職人さん達が、もう一度こんなプロジェクトをやりたいと言っていたという事でした。
というのも、今まで経験した事のない、技やノウハウに触れ、使った事のない道具を使ったからだそうですが、それを聞いて、今まで迎賓館というのは、京都の伝統の技を世界のVIPに見せる為、日本らしさを紹介する為に、技を集めたという事しか見えてなかったのですが、それだけではなく、こういうプロジェクトがなければ、匠の技を発揮する機会がなく、それゆえ、技術を見る事もできず、技術継承がされないという事が大きな問題であるという事に気付きました。

そういう意味でこの迎賓館プロジェクトは、各伝統技術に携わる担い手達が、その分野の匠の仕事を見れたという事に大変大きな意味があったのだと思いました。

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