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社長ブログ

2020.04.12

万能な抗体

今週も、予定していた東京出張含めて、予定がキャンセルもしくはオンラインへの変更となりました。

何処へも行けず、人と会う事を制限されると、自分が自らは何も生み出していない事、人との繋がりの恩恵を受けている事に気づきますし、シンプルに言えば人と会ってないと全く仕事できていないと痛感しています。

そんな状況で、じっくり考える時間があるので、今回のコロナ問題から我々は、どの様に転換していかなくてはならないのか?と、又深みにハマって考えてしまっています(笑)

緊急事態宣言でSTAY HOMEと共に、各県の往来も止める様に呼び掛けています。

それは、人との接触を減らす事が最も効果的なので、現状はやむを得ないと思うのですが、その事で、人々が内向きになり、個人や自分の家族、自分の地域や国を守る事に躍起になって、他人や立場が違う人に対して、キツイ態度になっていく事が気になります。

こういう事を言うと必ず批判を浴びるのですが、私はこの事が、コロナ自体の問題よりも人類にとって深刻な問題だと思っていて、今回の大変な問題は、人類の在り方や、生命体として、地球との関係性など、抜本的に考え直す様求められている様に思うのです。

コロナ疎開と言われていますが、こんな事でもそれぞれの立場で考えると難しい問題です。

単に”東京に居ると危険そうだから、人の少ない田舎に行って伸び伸びと過ごそう”というのは論外(と言ってもこれ自体、自分や自分の家族だけの事を考えて行なう人も多いと思います)ですが、もし自分達が田舎に住んでいて、子供が単身で東京に居たら、学校も休みでする事も無く身体も心配だから、環境の良い田舎にしばらく帰って来い!と、親なら誰しも考えると思います。

しかしそれが離島で、もし、感染者が入り込むと医療体制が無いという所だと、我慢して、帰って来るな!と言わないといけないのかもしれません。

又逆に、田舎の人は、東京など都会からこういう時だけ人が来て欲しくないと思うのは心情でしょうが、自分の子供や身内に対しても来て欲しくないと思うでしょうか?

そして東京と言いましたが、宣言を出している県だけが極端に危ないのか?神奈川や埼玉も隣接していますが、同じ隣接県でも山梨は大丈夫なんでしょうか?
ウィルス相手にそんな線引きってできる筈がありません。

要は宣言を出したから危険!名前が出たから悪い!となるのですが、皆繋がっていて線引きなどできる筈がないし、そして、その立場が変われば感覚も変わるので、そこも何が悪いというのも、状況によってもそれぞれ変わるのです。

他人を責める、違う人を責めるというのは他人事だからで、ただでさえ、人間は自分の都合の良い様に考えるのです。(勿論、私も含めてです)

なので、自分志向が強まっていくとより短絡的になっていくので、そこで単に危険だからと域内に留まらせるだけでは、内向き思考を強めていくだけで、それだけでは不十分だと思います。

クラスターを発生した京産大や学生などに対しても酷い誹謗、中傷なども起こっているそうですが、正に、そんな風な自分発想の人間性を試されていて、そんな精神性の病を広げていって、人間の素晴らしい繋がりの力を分断していく事が、今回のコロナウィルスの一番の脅威だと思います。

そして、コロナウィルスに対しては、抗体が出来たり治療薬も開発されるでしょうが、この短絡的な事で違う人を攻撃する病に対しては、治療薬は開発できません。

できる事は、そんな事では簡単に動じない、人の繋がりの力を付けていく事しかないと思いますし、そんな抗体ができれば、今後も出てくるであろう新種のウイルスに対しても有効な抗体になると思います。

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