教えては見れない夢

今月は、ヨーロッパから帰国してからも、東京を含め、高知、鹿児島と出張続きでした。

この間には、メガミ関連の打合せも入り、会社で席についている時間がほぼ無く、インプットばかりで、ここではとても纏められないですが、順を追って簡単に振り返りたいと思います。

帰国後翌日出社した後は、仕入先メーカーの展示会などで東京出張、帰って京都府主催の両立支援体験セミナーで基調講演という貴重な(笑)体験をさせて頂きました。

先月から、メガミ関連での時間も取られて、より時間が無くなっているのですが、この講演資料は、メガミスタッフの方でほぼ纏めてもらい、正に”主婦力”を感じましたし、こんな力を、メガミ、そしてウエダ本社は、人、スキルが足りない中小企業に向けていきたいと改めて感じました。

翌週は、ウエダ本社の事業報告会を行いましたが、こちらは、前期の報告と今期の展開についての話ですので、合間をぬって自分で纏めましたが、後日、来社された仕入先の上司の方も読んで頂いた様で、簡潔で分かり易いと言って頂きましたが、こちらは、自分の想いを自ら伝えるという事の重要性を感じました。

翌日からは、勉強会で高知に入り、馬路村農業協同組合の東谷組合長と、徳島県上勝町で葉っぱビジネスを展開されている(株)いろどりの横石社長のお話を伺いました。

年間予算20数億円の村で、柚子を一時期40億円近くのビジネスに仕立てられた東谷さんと、葉っぱを売り物にし、働き手はほぼ全員が65歳以上、最高齢は96歳で、最も稼ぐ人は80歳で年収1700万円という、高齢者の自立モデルも作られた横石社長の話は、どれだけの壁や抵抗や、苦難の中でここまで築かれたかと思うと、勉強になるというレベルの話ではありませんでした。

何せ、横石さんが上勝に来られた40年前は、いつも皆、愚痴(文句)を言っていて、人を批判する事が日常茶飯事だったそうですから、それをこれだけ古い体質の村や、お年寄りまで一変させられるのですから、経営者として具の根も出ませんでした。

具の根も出ないと言えば、折角高知に来たのでと、以前から行きたかったネッツトヨタ南国さんにも訪問させて頂きましたが、やはりこちらにも、伊那食品さんで感じる本物の姿がありました。

オーナーであり相談役の横田さんは、”教えない”人材育成で有名ですが、その事が浸透していて、全体が考える組織となっているのがよく分かります。

しかし一方で、命を預かる自動車を扱っておられるので、答えるまで待つ事もできない状況がありでしょうから、その辺りのバランスをどうされているのか?を尋ねると、出て来て頂いた整備の方が即座に、”車の整備ですから、当然基本的な事(技術)は教えます。ただ、それはあくまで作業の話であって、仕事というものは、考えるものですから、そこからが仕事であり、我々は、いかに早く、その作業の域から仕事できる様にするかを考えないとダメなんです。”と。

これは別に、講演会でもなんでもありません。

現場で、こちらがその場で思った質問に、その場でその時おられた方に答えて頂いたものですから、当たり前の様に、皆がそんな考えを持つ組織を作り上げておられる事に対して、同じ経営者として恥ずかしくなると共に、本物の遠さを感じました。

色々な環境や制度も整備し、仕組みを作り、場を与えて考えさせる、そんな大きいセーフティーネットの様なモノが張り巡らされた中で、自らで考えるという事を求められるので、放任と、自主性の違いも感じて取れました。

高知を訪れたのは、いみじくも坂本竜馬の誕生日と命日だったのですが、この時ついでに足を延ばして訪れた北川村は、竜馬の翌日に亡くなった中岡慎太郎の故郷であり、その名物の柚子は、当時食べる物に困っていた北川村で中岡慎太郎が植えさせたものだそうです。

明治維新に沿ったわけではないのですが、今週はある会で鹿児島に行き、西郷隆盛、大久保利通、島津斉彬のゆかりの地も訪れました。

帰国後バタバタでしたが、たまたま高知、鹿児島と、明治維新のリーダー達の足跡を順番に訪ね、現代でも壁をぶち破り、あり得ないビジネスを立ち上げてこられたり、実際に動いている組織を見せて頂いたりして、一(いち)リーダーとして、感じる所が大きかったです。

鹿児島では、やはり大久保利通は人気が無いそうで、ドラマで演じておられる瑛太さんですら、やじられたりしたそうです。

その大久保利通は、亡くなった後には、殆ど私財がなく、むしろ借金があったそうですが、それは自らの私財を近代日本の礎に投じて行っていたからだそうです。

連日、ゴーンさんの報酬含めた会計処理のニュースで持ちきりです。

とても報道通りだとは思えないのですが、それでも、現代において、世界屈指の経営者と言っても過言ではない人物が、あの様な形で逮捕までされるというのは、大変残念でありますし、危険であると思います。

そう言えば、ゴーンさんからは、この世界をどうする?人類をどうしたい、という話は聞いた事が無かった様に思います。

リーダーには夢を語って欲しいと思いますし、スキルや能力だけで選ぶのではなく、自分の欲ではない夢を持つ人がリーダーになって欲しいものです。

夢を描いたり、語るのは、教えてではできない事でしょうね。

そして、自主的になり、夢を持つと、人はイキイキとして、年齢をも凌駕するのかもしれません。

又、夢が色褪せたら、素晴らしいリーダーの足跡を追っていきたいと思います。