平成最後の年頭所感~次の30年に向けて

平成最後の年、明けましておめでとうございます。

30年前の1989年は、三菱地所がアメリカのロックフェラーセンターを買収した年でしたが、日本が血迷って暴走した象徴的であり、最終形がこの出来事だった様に思います。

この直後にバブルは崩壊し、その後、失われた20年と言われる時代に入るのですから、平成という時代は、米国の資本主義に憧れ追い求めて、一時的にしろ、その米国を追い抜き、目標を失った時には自分をも見失っていて、次の目標を探して彷徨って来た30年だったと言えるのではないでしょうか?

最後の5年程は、安倍政権の下、戦後二番目の長さとなる好景気と言われ、昨年10月には株価が27年ぶりの高値をつけましたが、2018年が終わってみれば、このアベノミクス相場と言われた中では初の下落での幕切れとなり、対策だけで言わばカンフル剤を打って”作っている”だけという不安定さを表している様に思います。

そんなところから2019年を見ると、5月1日の新天皇陛下の即位、6月末のG20の大阪開催から10月の消費税UP、そして2020年の東京オリンピックへと進むのですから、何としてもここまでは景気を死守して”作っていく”と思います。

景気というのは正に”気”ですから、天皇の即位などで”気”は好転するでしょうから、本来は、消費税UPで消費が落ち込んだとしても次年度のオリンピック開催で補える様にも思うのですが、その落ち込みもさせない様に、ポイント還元など、訳の分からない対策で、増税分も全部吐き出す意気込みで、無理やりにでも好景気を”作っていく”構えです。

米国も2020年には大統領選挙がありますので、トランプ大統領も選挙向けの対策を今年から講じていくでしょうから、普通にいけばこちらも、2020年までは”作られた”好景気は続いていく様に思います。

ただし、これらは米中の貿易戦争がどうなっていくか?など、世界の不安定要素で、吹っ飛んでしまうリスクは大いにあります。

特に読めないのは、トランプ大統領とそれを支える米国民の心理で、本来は中国との貿易戦争は米国の景気にも大きなマイナスになる筈が、中国をやっつけろ!という米国第一の意識が高ければ、このまま突き進む事となり、日本では消費増税もどうなるか分からない状況もあり得ると思いますし、下手をすれば、オリンピックなどと言ってられない一触即発なリスクすら感じます。

そんな全く読めない状況の中、我々はどの様にしていけばいいのでしょうか?

他力本願という言葉は、よく間違って使われる例で出されますが、あえて間違った意味の、他人任せにする、他人に委ねるという”他力本願”をできるだけ少なくする事しかないのではないでしょうか?

と言っても日本という国自体が、米国に委ね、中国、ロシア、エネルギーや食料などを考えると、世界中の国とのバランスの中で動いており、”自立”できていないのですから、本来は、より他国に委ねていては、この不安定な世界情勢の中では、やってられない筈なのです。

そして、不安定な世界の中で、バランスを取りながら、利用もされながら進んでいる様な国で、景気に左右される様な仕事や会社というのは、他力本願の又他力本願で、とても恐ろしくてやっていられないと思うのです。

できるだけ他人に委ねない”自立”した生き方やビジネス展開をしていく事がこの先特に重要になってくると思いますし、新たな元号の時代は、人も企業も自立して自律したものだけが、生きていける時代となっていく様に感じます。

ウエダ本社は今年より更に、子会社となるutena worksや他社ともグループ化を進め、景気に大きく左右される”オフィス”という領域ではなく、いつの時代でも中心となるべき”人”にフォーカスしたビジネス展開を図っていきたいと思います。

一事業30年などと言われる様に、30年という年月は、一事業が生まれて無くなってしまう程の変化があるわけですが、30年前は日本が米国から貿易不公正国としてやり玉に挙げられていた事を考えると、世界を企業と見立てると、日本というこれまでの事業に代わって、中国という新規事業に入れ替わってしまったと考えられます。

しかし一方で、100年を超える老舗企業が日本には10万社以上もあり、これは世界で見ても群を抜いている事を見ても、不安定な世界の中で日本の方向性は、示されているのではないでしょうか?

次の30年、元々の技術を生かして大転換を遂げている老舗企業の様に、企業と見立てた世界の中で、日本という元々の技術が大転換を遂げて、全く違う価値観、新たな事業を生み出す役割を、世界の中で果たすべきではないかと思います。